柴田部長は、「施設面では新しいホテルに太刀打ちできませんが、新しいホテルはビジネスタイプの宿泊中心で本格的なレストランや宴会場、結婚式場を持ちません。やはり、シティホテルとしての魅力をさらに高めることが鍵を握る」といい、ビジネス客からファミリー・カップルまでが楽しめ、寛げる企画・サービスの充実に力を入れている。宿泊対応では航空会社とタイアップしているほか、企業契約も積極的に進めているが、最近は宿泊割引クーポンの付いたインターネット予約にも力を入れており、今ではインターネット予約が5割を超えるまでになっているという。
冠婚葬祭部門を持つヤクシングループならではの取り組みが最近、特に力をいれている法宴需要の掘り起こしだ。和室2部屋を法宴用に改装するとともに、「風の庄本館」(大道町)のすぐ近くにもセンチュリーホールを整備して対応、徐々に利用者を増やしているところだ。
「当ホテルには、かつて4階にグランドピアノを置き、ジャズの生演奏を行っていたバーがありましたが、昔をご存じのお客様から時々、復活を望む声があります。今はホテル内にバーがあるところは少なく、魅力づくりの一環として、そういうことも考えていきたい」という柴田部長。
今後は各部署の15名で構成する「サービス向上委員会」及び「経費削減委員会」を中心に、テーマ別・問題点を踏まえた“喜ばれるホテルづくり”に全社一丸となって取り組むとともに、毎週1回(木曜日)の午前と午後の府内町周辺のゴミ拾いによる環境美化活動も継続的に実施。平成16年6月に認証取得したISO14001シリーズをバックボーンに、顧客や地域に愛され、喜ばれるシティホテルをめざす考えだ。