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「リラックスチェアいねむりくん」が大ヒット |
仕事量が景気動向に左右されがちな受注産業にとって、経営安定のための永遠のテーマとも言えるのが“自社製品づくり”だ。しかし、開発面をクリアしても、なかなか販売に結びつかないのが現実だ。この壁を乗り越えるためにはニーズに適った製品づくりが不可欠だが、いま大分市の家具・建具メーカーが開発・商品化した木製イスがヒット商品となっている。足立木材工業鰍フ「リラックスチェアいねむりくん」がそれだ。 |
●すでに500台を超える販売実績 |
「足立木材工業梶vは集成材及び木製建具・家具メーカー。昭和4年の創業の足立建具製作所(現在の(有)サルバドール)が、集成材加工を手がけるために昭和44年9月に設立。集成材加工を基盤とする内装材、ドア・窓・障子等の建具、テーブル・イス等の家具などを製造販売している。
「リラックスチェアいねむりくん」は、“雲の上に寝ているような夢心地”をキャッチコピーに、平成14年9月から全国販売(販売価格=31,500〜34,650円)している、幅40cm・高さ60cm・長さ130cmの体にぴったりとフィットするS字型の揺りイスで、「足を曲げたり、伸ばしたり、組んだり、尻の位置を変えたりして重心を移動させることで揺れ動き、重心移動をやめると、その角度で止まるようになっており、その時々の気分によって好みのスタイルが楽しめる」というもの。
現在、大手雑貨チェーンの東急ハンズの全国の16店舗をはじめ、「いねむりくん」を中心とする自社開発製品のインターネットネット通販に本格的に乗り出すために、平成16年12月に社名変更した関連会社「(有)サルバドール」のWebサイト(http://www.salvador.jp)などを通じて全国販売しているが、「これまで、すでに累計で500台を超える」というヒット商品となっている。 |
●職人が自分の昼寝用に作ったものを商品化 |
異業種交流団体「大分県技術・市場交流プラザ大分」の代表幹事を務める足立明弘社長は、これまでにも自社製品の開発に意欲的にチャレンジ。用途自由な曲げ加工集成材や木製ダンベル等を開発・販売しているが、「いねむりくん」は、もともとはベテランの建具職人が会社の材料を勝手に利用して自分の昼寝用につくったものとか。
「最初は怒りましたが、寝そべってみると、これが何とも良い気持ちだった」ことから、会社として商品化に乗り出したが、「思いもかけないヒット商品となった」のは、足立社長の自社製品に対する強いこだわりがあったからこそ。
「関西に比べて東京での認知度がまだ低く、これから東京での拡販に力を入れる」という足立社長だが、その頭の中では、すでに「いねむりくん」に続く第2、第3のヒット製品づくりをイメージしているようだ。 |
事業所プロフィール |
会社名 |
足立木材工業 株式会社 |
所在地 |
大分市下郡3160-13 Tel 097-569-3911 |
代表者 |
足立明弘 |
資本金 |
5,000万円 |
従業員数 |
20名 |
事業内容 |
集成材、木製建具、木製家具の製造販売 |
創 業 |
昭和4年 |
URL |
http://park15.wakwak.com/~adachi-m/(関連の販売会社・(有)サルバドール) |
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