■株式会社 藤島 〜地域の明日を担う〜
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ガラス精密加で独自分野を拓く
 「おおいた香りの森博物館」の中庭に、来訪者の目を引く巨大噴水がある。この大噴水、実は焼付強化塗装した約1,900枚ものガラスを耐候性の特殊接着剤で一枚ずつ積層接着した総重量20トンものガラス建造物である。ガラスでこんなにも巨大な建造物が?と驚かされるが、これを手がけたのが大分市片島の「鞄。島ガラスハウス事業部」だ。ガラス精密加工に求められる高度な寸法精度と研磨技術、さらには特殊接着技術がこれを可能にしたものだが、同社は今、“ガラスアート”ともいえる独自技術を生かして、小物類から巨大モニュメント・オブジェ、さらには建築部材の開発と、ガラス精密加工における独自分野を切り拓こうとしている。
●素行錯誤しながら独自技術を蓄積
鞄。島は昭和39年9月、空調工事・給排水工事を目的に別府市で創業した。ガラス精密加工を本格的に開始したのは大分市に本社を移転した5年後の平成元年から。藤島康司社長の友人が、『東京でガラス精密加工をやっている兄が委託工場を探しているのでやってみないか』との話を持ち込んだのがきっかけだった。今でこそ、大型ガラス建造物を得意分野とし、小物類から大型建造物まであらゆる分野のガラス精密加工に対応できる、国内では唯一といってもいい会社として知られるようになったが、スタート当初は失敗の連続だったそうだ。
 ガラスハウス事業部を統轄する藤島正夫・取締役工場長によると、「割れやすいガラスの精密加工はカット・研磨・接着に高度な技術が要る専門性の高い仕事でして、寸法精度を出して削り込み、加工精度を高めるために加工機を特注しましたが、思ったような精度・仕上がりが出ずに、本当に苦労しました」というように、まさに試行錯誤しながら加工技術を身につけていった。しかし、失敗にもめげずチャレンジしながら蓄積していった精度の追求がガラス精密加工で独自分野を切り拓かせることになった。『特殊接着剤で何枚重ねても透明度が落ちず、しかも泡の混入のない接着技術』『カット小口を面の透明度と同等のレベルにする研磨技術』『コンマの狂いもない寸法精度』といった他の追随を許さない独自技術を駆使、これを何枚も張り合わせることで立体感や形状を創り出すガラス建造物の大型化を可能にしたのである。
●金属インクサンドイッチ工法を開発
 鞄。島が大型ガラス建造物に力を入れる契機となったのは、平成5年に手がけた熊本県小国町のガソリンスタンド・原田グラスステーションのガラス製屋根。メーカー提示の価格が建物総額に匹敵するような価格で暗礁に乗り上げていた設計事務所から相談があったもので、ステンレス合わせガラスのルーフトップのユニークな形状は米国建築家協会の『ベネディクタス賞』を受賞、施工した藤島の評価を一気に高めた。以後、香りの森博物館のガラス製噴水オブジェ(セントラル硝子『第13回ガラス店装材施工例コンテスト』優秀賞受賞)、北九州市・星ヶ丘団地星座モニュメント、茨城県大洗町・ソーラー式サイン塔など、数多くの施工実績を挙げている。
 鞄。島は2000年4月、新たな技術によるガラス建造物を施行した。宮尾登美子原作の「天涯の花」の舞台となった徳島県剣神社境内に建立された総重量1,100kgの記念碑がそれで、金属インクを使い写真・文字を転写して合わせガラスの中に閉じこめるという「金属インクサンドイッチ工法」によるものだ。金属インクは紫外線に強く色変わりがほとんどないため、掲示板や看板など鮮やかな写真を必要とし、屋外で常時紫外線にさらされる場所にも向いており、また後方の景色を遮ることなくみせることが可能なことから、今後、景勝地等での採用に期待している。
 また独自製品の開発にも意欲的だ。竹製品を組み合わせたものや金属インクサンドイッチ工法を応用した建築部材は今後の有望商品と位置づけているほか、小物類についても毎年、一般向けの新作を発表、これまでに四季に合わせた雛人形、金太郎、鯉のぼり等を出しているが、近年、需要が増えているのが企業等の記念品。新しい金属インクサンドイッチ工法だと写真・文字もきれいに出ることから、今後、創業記念や工場建設記念等への利用を積極的に働きかけていく考えだ。
 藤島工場長は、「ガラスは割れやすいというイメージが強いことと、手作りの価値をなかなか理解してもらえず、販売に結びつかないのが悩みですが、お客様の立場にたって用途を提案しながら、愛され喜ばれる様々な商品展開を進めていきたい」と今後を展望するが、技術的にも、分野的にも、非常にユニークな企業であり、今後大きく羽ばたいてほしい企業である
事業所プロフィール
会社名 株式会社 藤 島
所在地 大分市片島1111番地の1 Tel 097−567ー2882
代表者 藤島 康司
資本金 2,500万円
組合員数 12名
事業内容 空調設備・クリーンルーム等の設計施工、ガラス精密加工(オブジェ・モニュメント、ギフト品等の製作)
創 業 昭和39年9月
URL http://www.gh-fuji.co.jp/

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